わたモテ15巻
私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い! の感想をしたためていきます。

あの人ならどうしたか


あらすじ
 後輩の平沢雫と昼食を共にする智子。雫は、来週の球技大会のために卓球の練習を智子に頼み込み……。


先輩大好き平沢雫
 お弁当を手に中庭を歩くもこっち、ベンチに座る一人の女子を見つけます。そう、男子の侍らせに定評のある平沢雫ちゃんです。不憫系彼氏の持ち主でもある彼女とご飯の約束をしていたもこっち。中庭での大人数での食事を約束にはカウントしなかったようで何より。あれでは雫もかわいそうですからね。

 もこっちの接近に気づいていない雫、手鏡で髪を整え、口紅を塗り、笑顔の練習。よほど楽しみにしているらしく、鏡に映る表情が実に幸せそう。男受けするでえ
 その雫、背後にたたずむもこっちを手鏡越しに見つけてビックリ。計算でないのが逆にあざとさを際立たせてますね。扉絵でも、もこっちをしっかり見つめ、先輩好き好きオーラを隠そうともしない雫。 ?「あんまり調子乗らないでね」

 もこっち、雫の行っていたメイクをお色直しと称し、その理由を確認。雫は「先輩と会うからきちんとした」と説明。うわぁすごいなぁ それを聞いたもこっち、脳内で反骨精神を剥き出しに。女が化粧する風潮に対し、自身は特にやっていないので陰鬱とした気分になります。もちゃもちゃうるさい

 そんなもこっちの気持ちは露知らず、雫は「どうでしょうか?」と直球質問。どうったって……? この子の男心くすぐり感ほんとすごいっすね。そりゃ取り巻き増えるわ。
 雫の質問の意図を掴みあぐねるもこっちですが、女子同士のカワイイ連呼がやりたいのだと解釈。もこっちにも経験がないことなので、どう言ったものか正解がわかりません。ここの1年のもこっち不気味過ぎてほんと好き。背後の女子集団と世界観が違い過ぎる。

 意を決したもこっち、言葉をつっかえつつ、雫に「か、かわいいね……」と精一杯の言葉をかけてあげます。ところが、割とマジなトーンと表情で言ってしまったためか、雫の女子心をくすぐる形に。髪の毛をいじりつつ照れる雫が今までにないカワイさを披露。序盤中盤終盤スキが無い
 妙な空気になり、二人して地面に視線を落とします。読者が悶える時間です。


どうしたら友達ができるのか
 先に雫が沈黙を破ります。今日は一人で来てくれたもこっちの友達について言及。前回の突発的に人が増えてしまった事態を詫びるもこっちに、雫は「友達が多くてすごい」と純粋な気持ちで賛辞を送ります。もこっちや読者からすれば、妙な気持ちになるのも必然。実際多けどね

 雫、もこっちに女子と仲良くなれない悩みを相談。彼氏がいて男子の友達ばかり多い現状、同性の友達がいないのは心苦しいようです。そこでもこっちにどうやって友達を作ったのかを尋ねます。
 どこからか吹いたイケメン突風を的確に受け止めたもこっち、「自然とかな」とさらさらヘアーでイケメン回答。なんだその感じは

 ところが、それを聞いた雫は落ち込みます。自然にできるのを待っていられないほど悩んでいるのですから、落胆も当然。
 雫相手につい恰好つけたくなるもこっち、何の解決にもならないイケメン風回答を後悔。もこっち自身も友達づくりのコツなんか知るわけがないのですが、雫のために考えてみることに。

 彼氏持ちの雫ですが、高校でもこっちと出会った時も男友達を侍らせていました。男友達の数をもこっちが尋ねると、なんと約20人もいるとのこと。もうほっといていいんじゃないかな
 もこっち、雫に対し男友達の作り方を逆質問。これはちょっとチャンスですよ。コツさえ掴めば、入学当初の念願たる男子にモテる生活がぐっと近づくかも

雫「自然に……ですかね……」

くたばれ

 見事にカウンターが炸裂、イラっと来たもこっちが右手の箸で掴んだクリームコロッケくん、内容物を放出。雫は先輩の苛立ちに気づかず「先輩と同じこと言っちゃった」と無邪気に笑います。さらにイラついたもこっち、クリームコロッケくんを衣とクリームに分離しかねないほど握りつぶします。

 すっかりやさぐれたもこっち、「それだけ男友達いれば生きていける」と雫をあっさり突き放すも、面倒を見る気持ちは残っているようで、歌の歌詞を引用して励まします。さらに自身の、雫と対極の悩みというか弱み、男友達がまったくいないことを告白。
 雫、その話を疑問視。学校見学に来たきーちゃんことキー助から年下男子にモテモテで女王と呼ばれていた先輩の過去を聞いていたからです。実際それはデュエルだけの関係、というか小学生。

 もこっち、自身が1~2年の頃は、男子友達のいる雫よりさらに酷い、まったくのぼっちだったことを告白、自身と比べれば雫の悩みはそれほど重くないと励まします。いま大勢いる友達は、修学旅行の後に仲良くなっていったことも告げます。
 雫、修学旅行というイベントを聞いて憂鬱な様子。将来のことを考えて気が重くなったんでしょうか。


卓球のお誘い
 二人の話題は来週から学校で開催されるクラスマッチ、つまり球技大会について。2年に1度開催される球技大会は、男子はサッカー・バスケ、女子はソフトボール・卓球。全校生徒はかけもちOKながら必ず一競技に参加する必要があります。もこっちは楽そうだから卓球、雫はメンバー分けで余ったとのことで同じく卓球に参加することに。

 同じ競技ということもあり、雫はもこっちに練習に付き合ってくれるように頼みます。3年で受験を控えるもこっちを気遣いつつ、学校のイベントを通して女子の友達が欲しい心情を打ち明けます。実にいじらしい。次のコマで背後を通る女子集団が象徴的。
 もこっち、内心では「いくら卓球でがんばっても友達作りはムリそう」と思いますが、雫を放っておけず、卓球練習を承諾することに。

 その日の放課後、ゆりちゃんが帰宅のお誘いにもこっちのところまで来てくれました。でも先約のあるもこっち、やんわりと断ります。するとゆりちゃん、その理由を詰めてきます。喪147においてヤンキー組と遊んだ事実を打ち明けたのが原因で、羨ましかったりしたんでしょうか。ぐっと来ますね!
 卓球の練習をするというもこっちに、ゆりちゃんは「楽したいから卓球選んだのに、そういうタイプじゃないでしょ」とバッサリ。もこっちという人間をよく分かってます。
 もこっち、さらに内情を告白。後輩の女子のために練習に付き合うと告げると、ゆりちゃんは「ふーん……」とようやく納得。いや納得はしてないんでしょうけど、羨ましそう。

 体育館に向かうもこっち、めんどくさい彼女からの追及を逃れた後かのようにため息。あぁーいいっすねぇ


青少年にめっぽう強い後輩
 部活をやっている時間の体育館の扉を開けたもこっち、バスケ部の練習を見て当然のことながら驚き。そんなもこっちを、手を振って呼び込む雫。腋がエッチ
 雫は卓球台のそばで待っていました。しかも、どうやら卓球部から顧問の先生が来るまでの約一時間だけ貸してもらったようです。その方法というのが、同じクラスの卓球部の男子とキャプテンに直接頼んだとのこと。男子方面ならめっぽう強い人脈を披露した雫、練習場所の問題を軽々クリアです。
 「そもそもそんなことができるなら卓球部と練習すれば」という当然の疑問を抱くもこっちに、「先輩と練習したいんです」とあくまでまっすぐな雫。ひたむきだぁ。

 さっそく卓球台を挟んで向かい合った二人、もこっちのサービスで練習開始です。割と卓球は得意な様子のもこっち、左右に球を打ち分けます。それに翻弄される雫、あわててスイングするも当たらないお粗末な腕前。しかも、いちいちスカートがめくれ上がって部活中の青少年の何かを刺激します。これはいけない
 あまりのあざとさに、もこっちですら「女子に好かれる要素はゼロ」と言い切ります。もこっち自身はあざとくてもエロければなんでもOKなので雫との相性はバッチリ。


人を助けるメリット
 あっという間に練習は終わり、夕暮れの中をもこっちと雫が共に帰っています。メリットが無いのに付き合ってくれたもこっちに礼を言う雫。
 「メリット」という言葉に反応するもこっち。思い出すのは、かつて雫と同じような立場だった自分を助けてくれた先輩の姿でした。もこっちが唯一憧れている人、と言ってもいいでしょう。彼女が自分を助けてくれた理由が思いつかず、きっと理由なんて無しに自分以外の人もたくさん助けていたんだ、と結論付けます。
 もこっちらしい控えめな結論ですが、今、自分が後輩を助ける立場になって、もこっち自身がどう思っているかに答えがあるように思いますよ。今江先輩はわたモテ屈指の聖人なので、無償の愛で助けてくれた可能性もありますが……17巻おまけにて飼い犬に似てたから説も浮上

 もこっち、参考になるかわからないものの、雫のために卓球漫画の持参を約束。雫は今日だけ付き合ってもらえたら、と思っていたのでしょうけど、もこっちが明日も付き合ってくれることがわかり本当に嬉しそう。

 ところが翌日もこっちが持参した漫画は、本格卓球漫画のそれではなく、むしろハレンチ要素の多いギャグ漫画。雫は電車で赤面しつつも律儀に読んでいます。このもこっちを信じている感が彼女の強みですね。
 卓球の練習風景も描かれていますが、昨日より球を打ち返せるようになっている雫の描写が成長を感じられてベネ。


球 鬼 登 場
 そうして二人で練習を重ね、翌週のクラスマッチ当日。1年7組の雫の相手は……なんと、もこっち達3年5組でした。運命のイタズラというべきか、師匠と弟子が対面する王道的展開に。
 3年5組の卓球組のメンツが興味深い。ゆりちゃんはさもありなんですが、ネモと加藤さんまで参加。しかも5人目に高いポテンシャルを秘める二木さんを擁する布陣です。なんともこっちと加藤さんポニテですよ! ネモも後ろ髪をまとめてる! 運動仕様最高やな!

 とはいえ卓球は団体戦。雫の対戦相手はもこっちではなく……なんと二木さん! サーブの構えをする二木さんの威圧感がエグいレベル。麻雀と異なり運の絡まない実力勝負に燃えるものがあるのか、相手が卓球に不慣れな雫といえどもいっさい手抜きをするつもりはないようです。
 その威圧感に圧倒される雫、試合結果は2-11であっさり負け。下馬評通り、高い実力を発揮した二木さんの圧勝に終わります。それでも2点は取ったんだから大したものです。二木さんのミスとかじゃなければ

 その勢いのまま団体戦もあっという間に終了、4勝1敗で3年5組の勝ちとなりました。この1敗はのちにゆりちゃんと判明。ちょっとした伏線ですね。


あの人なら
 1年7組の女子たち、敗戦にも関わらずあっけらかんとしたもの。暇な時間と化したクラスマッチの予定を立てつつ、負けて落ち込む雫を置いてけぼりにして去っていきます。やはりもこっちの予想通り、競技に情熱を傾けていたクラスメイトは皆無だったようで、共通意識など芽生えようがありません。

 膝をつき、がっくり肩を落とす雫を、背後からもこっちが見つめます。彼女の背中に思うのは、憧れの今江先輩のこと。一人で落ち込む後輩を見て、あの人ならどうしたか? そう考えたもこっちは、自ら手を伸ばし、雫を後ろから抱きしめます。かつて自身が着ぐるみの今江先輩からそうしてもらったように、独りぼっちの後輩のためを思って。今江先輩に見せたい。誰か連れてきて

 ……そこまでは良かったんですが、だんだん照れ臭くなったのか、慰めの言葉が続かなくなるもこっち。「なんかいい匂いする」「この後一人だろどうする?」的なセクハラ発言を連発。弱った後輩につけこむ変態と化します。それでこそや
 しかし、抱きしめられた雫、まんざらでもなさそうな……まさか押しに弱い属性まであるなんて……反則じゃないですか? こんなん男子が敵うわけないやろ!


雫ともこっちと今江先輩
 アナザーもこっちとも言える雫というキャラの強みがはっきり出た回でした。純真ながらクズ感漂う彼女に翻弄されつつも、過去の自分と重ねて放っておけないもこっちの面倒見の良さと、直接の登場が無くとも随所に存在感を発揮する今江先輩の要素がミックスされ、実にいい話。もこっちは本当に今江先輩が好きだな、というのがよく伝わってきましたね。個人的にメチャクチャ好きな回です。俺も今江先輩が好きだ

 果たして今後、もこっちは雫にとっての大切な先輩になれるのか。いや実際はもう完璧になってるけど、いつか雫がもこっちのことを思いつつ、別の誰かを助けてあげられるようになるといいなぁと考えてしまいます。そうなるとこの漫画はかなり終盤ってことなんですが。
 まずは雫の友達作りからですが……あざとくても許容してくれるタイプの新キャラが出てくる可能性もあるんでしょうか。そこまで追ってるとキリが無さそうですが、彼女も何らかの答えを見つけて欲しいものですね。





まとめ