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私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い! の感想をしたためていきます。
衝撃的なタイトル


あらすじ
 中間考査の結果を受け、いよいよ受験勉強に熱の入る3年5組の面々。加藤さんの友人達と勉強することになった智子は、ふとした拍子に妙なことを口にしてしまい……。


テスト結果を親に見せる心境
 扉絵に触れましょう。登校時間の3年5組、もこっちとゆりちゃんがあいさつを交わします。それを見つめるうっちー 黒板の近くで豚の餌カップルがイチャイチャ。黒板係と思われる和田くんは困っている様子。画面手前では、加藤さんとKAHOが岡田さんと談笑中。岡田―夏帆ラインもあるのか、覚えておこう。

 球技大会が終わり、日常に戻ってきた感がある3年5組。中間考査の結果、もこっちは得意の現代文で好成績を修めるも、古文・英語2教科はクラス平均程度に収まっています。現状の目標である青学は結構レベルの高い印象なので、現時点での合格は厳しめという感じ。私立文系志望のもこっちの受験科目は英・国・日本史の3科目。日本史はいい感じですね。
 加藤さんからの提案で、二人はおたがいの成績を見せ合います。加藤さんの成績は、現代文はもこっちより劣り、古文もクラス平均未満。しかしそれらを補って余りある英語2教科98点・100点でダブル1位! おいおい天才か
 淫語の英単語は全て把握してそう、と加藤さんに対し不埒なことを考えるもこっち。しかし、もこっちの成績を凝視する加藤さんの表情は冴えません。放課後、より重点的に英語を勉強しようともこっちに提案。
 共に青学を目指す者同士、適切なアドバイスと援助、と思われますが、ちょっと重ための提案。

 ところで、他のクラスメイトの成績はいかに? もこっちはネモに成績の開示を要求、乗り気でないネモでしたが、もこっちの挑発的な顔にあっさり乗ってしまいます。ネモの成績はもこっちより全体的に上。
 二人の会話を聞いていたゆりちゃん、積極的にもこっちと見せ合いっこ。ゆりちゃんはもこっちと同じくらいの成績ですが、倫理の点数で優っています。
 受験ダメそう、と嬉しそうにもこっちを煽るゆりちゃん。同じ大学を目指すんだるぉ しかも「勉強教えようか」と上から目線で提案。いよいよ遠慮が無くなってもこっちとの信頼関係がうかがえます。ゆりちゃんはなんとなく勉強できるイメージでしたが、わりとそうでもないのは意外。逆にネモのほうが優秀なのはすごい。声優の勉強もしながら勉学を!? できらぁ!


勉強に身の入らぬもこっち
 放課後、加藤さんの友達KAHOこと夏帆も加わり、みんなで勉強します。以後、どことなくもこっちが勉強に集中できていない描写が散見されます。

 帰宅してからも勉強は続きます。加藤さんから愛用の英単語帳をプレゼントされ、淫語を朗読する加藤さんという妄想がはかどるもこっち。その妄想もすぐに、加藤さんがかけてくれる期待の言葉が上書きし、口を突いて出るのはため息ばかり。受験という一大イベントが、もこっちにとって重荷になっていることが分かりますね。ママの期待が重い


いま! もこっちはまったくの孤独!
 翌日の放課後、加藤さんとKAHOともこっちの3人で自習室に向かいます。もこっちの表情は冴えません。ふと窓の外を見ると、ヤンキー組の3人が帰宅する後ろ姿が。受験が無く日向を進む3人と、受験を控え室内の日陰を進むもこっちの対比が、鮮やかに浮かび上がります。
 ネモに関わる描写で登場する日向日陰演出がここでも。ネモがよく日陰にいて、もこっちのいる日向に向かう、という感じでしたが、もこっちが受験の重圧から解放されたがっているのが良く分かります。

 ここで、元ぼっちのもこっちにとっては厳しい事件が。加藤さんの友人2名(全盛期の佐々木風夏と、ちょくちょく出番があった糸目の成田美保確実に陽キャ)が机を共にすることになってしまいます。知り合いは加藤さんだけ、しかも加藤さんとより仲良しであろう陽キャの友達が3人……人見知りのもこっちには厳し過ぎる状況。加藤さんを呆然と見つめる横顔が哀しい……。
 さらに加藤さんから単語帳のおかわりの用意が万端であることを告げられ、重圧が疲弊に変わり始めます。


開 戦
 そんな時、もこっちは、ゆうちゃんと小宮山さんと共に行った勉強会のことを思い返します。勉強での疲れはゆうちゃんの胸を弄んで解消していたもこっち、なんと、加藤さん達の面前で、セクハラしたい欲求を声に出してしまいます。具体的にはおっぱいとか触りてえ
 ついつい頭の中の言葉が口を突いて出てしまうことはあると思いますが、ここまでド直球なのは致命傷になりかねません。しかも隣の加藤さんに聞かれてしまう痛恨のミス。

 あわてて弁解するもこっちに、加藤さんは……なんと、自らの胸を提供すると提案! えっ! 今日は揉んでもいいのか!?

孔明の罠

 もこっちの奇言と加藤さんの驚愕の提案を聞いた友人3名、三者三様の驚き方。
 話が脇道に逸れますが、特筆すべきは糸目の成田さんが思わず開眼したこと。正統派にも程があるほどの美少女加藤さん、スポーツ万能で凛々しい女騎士タイプ風夏、地味な風貌ながらそばかす+勉強時眼鏡=かわいいと勝利の方程式を握るKAHO、親しみやすい糸目がふとした瞬間にぱぁっと開いてドキリとさせる成田さんの4人が集まるグループ……つよい(確信)

 かなりキモい話題なので閑話休題。
 風夏は加藤さんの提案を「冗談か」と思い返します。そんな冗談を言うタイプじゃなかったのに、と昔から加藤さんをよく知る友人だからこそ自然な結論に至る風夏。
 しかし加藤さんは、もこっちを連れ立って勉強机を後にしてしまいます。


揉みますか揉みませんか
 学校の廊下で向かい合う、自然体の加藤さんと、自身のスカートを両手で握りしめる汗だくのもこっち。内容はともかくわたモテ内でも屈指の緊張感を持つ一コマ。
 加藤さんは笑みを浮かべ、こういうのに憧れを持っていたといい、勉強で疲れているもこっちの力になりたい、と受け入れ態勢はバッチリ。まさに上げ膳据え膳のこの状況。手を伸ばせばそこには、たしかにあるのです。
 しかし、しかし……もこっちには加藤さんの気配りが重過ぎました。気軽なもっこりセクハラを求めるもこっちの需要(ゆうちゃんのそれ)に比べ、加藤さんのそれは、あまりに……無念

 無言で勉強机に戻ってきた加藤さんともこっち。友人3名は、どっちか? 気が気でない様子。この時の疑問が、一人の少女のキャラ運命を狂わせようとは……。

 日が沈み、加藤さん達と別れ、一人で帰路につくもこっち。結局加藤さんの提案を受け入れられず、哀しい顔をさせてしまったことを悔いています……。
 これは正解だったと思います。ゆりちゃんやネモはもちろん、岡田さんとさえも比べて、もこっちと加藤さんの間には遠慮が存在しています。この遠慮を後々きっちり取っ払ってから、そういう段階に進むべきなんじゃないでしょうか。二人が気苦労の無い友人関係になれる日が楽しみですね。これ真面目に考察する意味ある? セクハラされて赤くなる加藤さんはよ


借りたバイクで走り出す
 帰路につくもこっちは、寄り道をしていたヤンキー組と遭遇。疲れた様子のもこっちを見て、吉田さんは、麗奈に借りたバイクにもこっちを乗せ、家まで送っていくことにしました。夜景が流れ、風を体に感じながら、もこっちは吉田さんに、彼女の進路を尋ねます。吉田さんは「決まっていない」と答え、もこっちは「安心する」と正直に自身の気持ちを伝えます。
 吉田さんと友達になれたからできた体験……普段出すことの無い大声で運転手の吉田さんに語りかける一連のシーンは、青春感がしとどに溢れてとても良いものですね。停車時に吉田さんのそれをがっつり握りしめるオマケつき。エッチすぎない? だいじょうぶ?

 もこっちは、送ってくれたお礼に弟の貞操を差し上げると冗談めかして言いますが、吉田さんは照れもせず一蹴。当時の吉田さんはもこっちの弟が智貴だとはつゆ知らず。しかしこれ、伏線ってことでいいんですよね? 画像で見せ

 最後、バイクで走り去る吉田さんを見送りながらもこっちが発したモノローグで〆。字面通りに受け取れば酷い内容ですが、受験というイベントに熱が入りきらない心境が出たものでしょう。高みを目指せば代償は大きく、期待は重く、気楽な人々が羨ましくもなります。
 ママ人から言われてやることは長続きしません。受験へのモチベーションを保つのは大変。今後、もこっちの心境を変える出来事が起こっていくと予感させますね。

 青学を目指す理由は何か? 心境が変化し、別の進路を選択することになるのか? 後悔の無いよう、もこっちには自分自身の明確な意思で進路を決めてもらいたいものです。憧れの先輩がいる所とかいいかもよ


感想まとめ