わたモテ21巻

私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い! の感想をしたためていきます。ネタバレしてるので、先に本編を見てね

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ガンガンアプリ次回更新日は7/28(喪206)
ガンガンオンライン次回更新日は7/21(喪204後編)



ヤッてるヤッてない


あらすじ
 智貴のことを探りたいサチが水面下で探る。しかし、マイペースなゆりちゃんは……。


新たなる恋敵
 時系列的には喪204後編の続き。
 智貴が去った後、ゆりちゃんとまこっちに合流したサチ。いつも(高校一年)はキバ子がいたので、この3人だけで会話、というのは本人達にも珍しい状況のようです。

 さて3人の情勢は、前回ラストに続き、サチがゆりちゃんの饒舌っぷりを言下に揶揄する攻勢。一方のゆりちゃんは陰キャモード炸裂で相槌しか打てません。
 それを見てなぜか喜色満面のまこっちさん。陰キャモードゆりちゃんを久々に見るのが嬉しいらしく……おっとぉ♰ダークまこっち♰か? 久々の会話介護展開とあって腕が鳴っているのかもしれません。

 話題は3年5組の映画撮影について。映画撮影からハブられるキバ子を嘲笑うサチですが、立場を変えれば……この自分を棚に上げるとこ好き。

 ふいに、サチが「あの2年の男子は知り合い?」と尋ねます。本題です。なるほどここまで会話のジャブを重ねてきましたが、サチの本懐はこれのみ! すなわち智ゆりの可能性のアリナシを探りに来たのでしょう。あるわぜ。

 ゆりちゃんの答えは友達ではないが知り合い。当たり障りのない答えを信じているのか否か、サチは満足していない模様。
 ゆりちゃん、ふと思い当たります。

 ゆりちゃんは自分よりこみさんや吉田さんの方が仲が良いと誤解を消そうとしますが、小宮山というまたしても新たな名前が出て来たサチは真っ先に喰いつきます。入れ食い

 こみさんがどんな人かって? つ わたモテコミックス
 まぁ読者と作中のキャラで感じ方は異なるもの。さぁゆりちゃんにとってのこみさんとは!?

ゆりちゃん「(たまに普通)」

 だいたいあってる! サチへの説明も若干本音を晒しかけましたが「ちょっと変わってる」にとどめることに成功。ゆりちゃんのオブラート戦法を駆使する成長ぶりに、保護者まこっちと読者も歓喜。


処女マウント
 しかしゆりちゃん、ここで裸の吉田さんと智貴が絡んだ(意味深)情報を表に出してしまう痛恨のミス。

 ピンク情報が逆鱗に触れたサチ、表面上は平静を装いつつ、智貴と吉田さんがいかがわしい関係であると結論付けます。
 下ネタに話が飛びますが、まこっちはこれを柔らかく否定して受け止めます。まぁ本心はもっとも波立っている可能性はありますが。

 話の流れに乗ったサチ、二人の男性経験を尋ねます。二人の顔は……なんだこの……まこっちの顔!? こいつぁありますよ刑事さん! 彼氏が居たわけですから無いこともないんでしょうが、いよいよ保健の点数が実体験に基づくものと結論づけていいんでないでしょうか! ゆりちゃんはいいや……。

 可能性を匂わせる二人の表情に、サチも読者も思わず動揺。まこっちも心境を晒せオラァン

 サチさん、思考の迷路に向かいます。曰く、まこっちはキバ子グループ内で最も早く彼氏ができた……ん? 少し引っ掛かりが。サチの知る限りってことですかね? 2番目がいるみたいな言い方ですが……。

 サチは雑なマウントを後悔。片思いの相手の嫌な情報を聞いてしまい、八つ当たりしてしまったのを悔やんでいます。というのも会話相手に嫌な気持ちをさせてしまったみたいな後悔ではなく、マウント合戦における致命的な弱点を晒してしまった点。まぁ、ノリマキは通過してそうですね。

 サチは最近の会話レベルの低下を憂慮、その原因がザコちゃんことキバ子としか絡んでないせいだと原因を究明。アホみたいな顔でかわいい。

 すると、まこっちが「吉田さんに限ってはそういうことはしていない」と断言。さらに、「吉田さんがそういうことをしていたら空気でわかる」とも。
 それを聞いたサチ、自身がマウントを取られたと勘違い。

 うーんこの辺りのすれ違いが複雑になってきたので整理してみましょうね。

 まこっちとしては、吉田さんがヤってたら空気で分かる、というのは二人の親密な関係があってのことでしょう。そもそも吉田さん隠すの苦手そうだし、そういうのが発生したら極端な動揺が生まれそうだし。その段階に至る前にまこっちに(無意識に)匂わせそうだし。

 一方のサチは、吉田さんに限らず誰がヤっても空気でわかるのがまこっち、という受け止め方をしてしまってます。すなわち、「お前経験まだなの丸わかりだぞゲラゲラ」と嘲笑されたと感じました。自意識過剰!

 最後にゆりちゃん。は、かわいいしいいか。脳内もこ吉田エミュの精度が高いのはさすがの友情。


友情のかほり
 まこっちの実力の高さを忌避したサチ、口撃の矛先をゆりちゃんに変更。ゆりちゃんの外見を評価しているサチ、男子に声掛けられたりといった軽い経験を尋ねてみますが。

ゆり「ない」

 バッサリ。男の存在を匂わせすらしないゆりちゃんの正直っぷりに面食らうサチ。モテてないと公言してナメられる、といったことをこれっぽっちも考えていないゆりちゃんを、サチは内心で苦手だったと言いました。

 その言葉とは裏腹に、サチの表情は何だか切なげ。どことなく、ゆりちゃんの裏表の無さに羨ましさを感じているのかもしれません。ノリマキと離散する前のサチならともかく、今のサチなら少し感じるものがあるのかも。

 サチは何げなく他人を操縦して情報を仕入れるいつものやり方を捨て、単刀直入に智貴のことを尋ねます。すると、会話は自然と弾みます。ゆりちゃんもまこっちもサチの敵ではないわけですから、実にスムーズに

サチ「智貴って吉田と付き合ってないよね?」
まこっち「絶対無いと思う

 なんだこのゲッソリとするホラー感覚は!? 断言しないで怖いから!

 その後も智貴絡みの会話は続きます。この引きで3人が話しているコマ、なんだか、ほんのりとした友情を垣間見ています。そのまま智貴は渡さないと言いなさい。


開 戦
 翌日の放課後。こみなん(とか)ことこみさん(ややこしい)を迎えに行く伊藤さんとゆりちゃんとネモ。ネモは本日も元気でカワイイであります。

 こみさんの行き先は当然と言うべきか智貴のクラス。監督ちゃんかわいい!
 そこにサチが登場。演技練習をする智貴を見に来たようです。智貴の演技は描かれませんが、後方監督こみさんも納得の出来栄えの模様。
 その不審者に注目するサチ。不審者はお互い様じゃい! 不審者で間違いないけど

 そこに、こみさんを迎えに来た3年5組の3人が到着。気恥ずかしいのかサチは物陰に避難。
 ネモが演技練習をする智貴を見つけ、それに反応したゆりちゃんがいつものマウント攻撃。ネモには強気で いいぞ。

 智子の弟と泊まり(ご家族も一緒)でご飯も食べたというゆりちゃんの謎マウントが炸裂。そして盗み聞きしていたサチに思いっきり刺さる。

 昨日の会話の気遣いが水泡に帰したサチ、ゆりちゃんに面と向かって「私達と同じクソ女」と言い放つのでした。言葉の刺々しさはともかく、あれです宣戦布告です! 恋の火花が飛び散るぅ!
 心当たりが無く呆然とするゆりちゃん、ここまで明確な敵意を向けられたことはなかなか無いのではないでしょうか。誤解が重なっての災難ではありますが、うまく収まるといいね……。

 さぁ智貴狂騒曲いよいよ盛り上がって……知らない間に一宿一飯されたコオロギさん、今日まともな日じゃなかったほおおい! ネモへのマウントのつもりがオールレンジ攻撃に! ネモがかわいいからいいか!(逃避)


恋の泥濘泥濘泥濘
 智貴関係が底なし沼だけどいいんすかこれ。恋する少女サチの奮闘記がこれほど面白いとはこのリハクの目をもってしても読めなかった……! 吉田さんにもゆりちゃんにも先を越された(という幻想を信じる)サチの心境やいかに!?

 ゆりまことサチのほんのり友情感にほっこりしたのも束の間、友情が愛情のために壊れちゃった……智貴ー! お前の知らない間に二人とシてることになって爆弾が育ってるぞ! なんとかしてくれー!
 今回のをきっかけに、ゆりサチも違う関係性に変化しそうで恐々ながらも楽しみ。

 まこっちがずっと面白かったです。ゆりちゃ介護に男性経験ドヤ顔に吉田さんガチ勢ぶりにと大活躍。サチがもがいている場所とはレベルが違って勝てる気しないぜどうするぜ……。



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